カビについて

「カビ」という言葉は、一般的に嫌悪されやすい言葉です。食べ物や薬などにも利用され、私たちの生活に有益なカビも多く存在します。しかし、その一方で、病原性が報告され、人体に悪影響を及ぼすカビが多く存在していることも事実です。その為、カビはどのようなもので、どれくらい存在し、どの程度危険なのかを見極めることが重要となります。
カルモアでは、従来、実験室、研究所ベースでしか考えられていなかった危険度分類基準を大学の研究機関と共同研究を行い、唯一の実際の生活空間におけるカビの基準値を策定したその一方で、高い分析、対策技術を持っている企業と新たに提携しました。これにより、従来行ってきたカビ業務について、さらに高い技術で調査から対策までを一貫した対応で問題解決に導くことが可能になりました。カルモアの快適環境の創造は、カビでも始まりました。

住宅は、カビの住処

一般的に、カビの多くは、温度25~30℃、相対湿度60~80%程度を好みます。温暖多湿な我が国は、カビにとって適した環境と言えるでしょう。特に住宅では、高気密高断熱化、暖房設備の向上により1年中カビが発生するようになりました。また、最近では、短工期化によるコンクリートの乾き不足が原因で水分が蒸発し、室内で湿度が急上昇。新築数ヶ月でもカビが発生するケースが見られます。カビは、細菌類と異なり、黒、赤、白等の色素を産生するため、見た目にも見苦しく、時には人間の健康にも多大な影響を及ぼします。

住宅で発生しやすいカビの種類

【発生箇所】

玄関、寝室、廊下、リビング、カーペット、畳、躯体、天井裏、倉庫

【カビの種類】

ユーロチウム、アスペルギルス、ケトミウム、スタキボトリス、ワレミア

【発生箇所】

台所、浴室、洗面所、トイレ、押し入れ、地下室

【カビの種類】

クラドスポリウム、フォーマ、アルテルナリア、ペニシリウム、オーレオバシディウム、トリコスポロン

【発生箇所】

ウール製品、綿製品、革製品

【カビの種類】

ユーロチウム、アスペルギルス、ケトミウム、スタキボトリス、ワレミア

【発生箇所】

エアコン吹出口

【カビの種類】

ペニシリウム、クラドスポリウム、アスペルギルス

オフィスビルは、カビの温床

近年、オフィスビルには、オフィスの他に、ホテル、商業施設、飲食店、スポーツジム、最近では学校などの施設も混同して、入るようになってきています。しかし、オフィスビルでカビの問題が発生することは、あまり知られていません。なぜなら、オフィスビルや商業施設は見た目が綺麗な為、人目に付かない事、さらに、香料臭、調理臭や人が持ち込む様々な臭気でカビの臭気がマスキングされている事で殆どの人が気づくことなく過ごしています。しかし、そこに危険が潜んでいます。
近年、オフィスビルも高気密高断熱化がさらに進む一方で、室内の空気品質は、エネルギー節約の為に、ぎりぎりまで給気量や換気量は抑えられています。この事は、カビにとって、栄養となる空気中の有機物量が増大する為、繁殖しやすい環境になっていることを意味します。

オフィスビルで発生しやすいカビの種類

【発生箇所】

外調機内・エアコン

【カビの種類】

ペニシリウム、クラドスポリウム、アスペルギルス

【発生箇所】

トイレ、給湯室、水周り施設

【カビの種類】

クラドスポリウム、フォーマ、アルテルナリア、ペニシリウム、オーレオバシディウム、トリコスポロン

【発生箇所】

OAフロア下、化粧壁裏

【カビの種類】

ユーロチウム、アスペルギルス、ケトミウム、スタキボトリス、ペニシリウム

カビの危険度分類基準および一覧

菌数測定試験

クラス1 危険性はない。または危険性はきわめて低い ヒトに疾病を起こし、あるいは動物に獣医学的に重要な疾病を起こす可能性のないカビ。
または、非病原性ではあるが、極めて稀にヒト或いは動物への感染やカビ毒被害を起こす可能性があるカビ
クラス2 注意 ヒト或いは動物に弱い病原性を有し、抵抗力が低下した人に疾病を起こす可能性があり
重篤なカビ毒被害をおこす可能性があるカビ
クラス3 危険 ヒト或いは動物に病原性を有し、重篤な疾病を起こすカビ

環境に多いカビ、酵母の代表的な一部

属名 種名 カビの色 危険度 健康被害
アスペルギルス
(コウジカビ)
ウスツス 暗褐色 クラス1 稀に肺、耳、皮膚などに感染。カビ毒
オリゼー(米コウジカビ) 黄緑褐色 クラス1 稀に職業性アレルギーの原因
テレウス 黄褐色、褐色 クラス1 耳真菌症の主要菌種。肺、皮膚、眼、関節の真菌症
ニガー(クロコウジカビ) 黒色 クラス1 耳真菌症。稀に肺、角膜、皮膚の真菌症。稀に職業性アレルギーの原因
フミガーツス 青緑色、煤緑色 クラス2 肺真菌症の主要原因菌。呼吸器アレルギー。角膜、皮膚、副鼻腔、皮膚の真菌症。カビ毒
フラーヴス(黄コウジカビ) 黄緑色 クラス2 副鼻腔、肺、耳、稀に皮膚の真菌症。一部の菌株は肝硬変。発癌カビ毒
ベルジコロール 黄緑色、ピンク緑 クラス1 感染は極く稀。発癌カビ毒
アルテルナリア
(ススカビ)
アルテルナータ 黄褐色、黒褐色 クラス1 稀に呼吸器アレルギー。皮膚感染
テヌイシマ 黄褐色、黒褐色 クラス1 稀に皮膚感染
クラドスポリウム スファエロスペルムム 黒色 クラス1 稀に角膜、皮膚等に感染
クラドスポリオイデス 黒色 クラス1 稀に角膜、皮膚等に感染
ヘルバールム 黒色 クラス1 稀に呼吸器アレルギー
トリコデルマ
(ツチアオカビ)
コニンギ 白色→緑色 クラス1 抵抗の弱い患者に極く稀に感染。カビ毒
ビリデ 白色→青緑色 クラス1 カビ毒
ペニシリウム
(アオカビ)
イスランディクム 灰緑色、オレンジ緑 クラス1 肝硬変。発癌カビ毒。非感染性。アレルゲンの可能性
エックスパンスム 灰緑色、青緑色 クラス1 カビ毒。極く稀に角膜に感染。アレルゲンの可能性
シトリヌ厶 青緑色、灰オレンジ緑 クラス1 カビ毒。極く稀に角膜、肺に感染。アレルゲンの可能性
シトレオニグルム 灰緑色 クラス1 カビ毒。非感染性
フ二クロース厶 黄緑色 クラス1 カビ毒。非感染性
フレケンタンス 灰緑色 クラス1 カビ毒。非感染性
ムコール
(ケカビ)
ラセモースム 淡灰黄色 クラス1 非病原性
シルシネロイデス 淡灰黄色 クラス1 稀に皮膚、肺に感染

※この危険度分類は日本医真菌学会が医真菌学会雑誌第34巻(1993年)、240-229ページに公表された試案をもとに、千葉大学名誉教授宮治誠、西村和子両氏の指導を受けて作成致しました。